ご存じの方も多いと思いますが、スーパー耐久レースは毎年4月から11月にかけてのシリーズ戦で争われる競技です。ですからサーキットでみなさんにお会いできるのはこの7ヶ月間だけとなります。
しかし実は、毎年最終戦が終わる前後からすでに来季に向けてのチーム体制作りがスタートしています。そう、つまり最終戦が終わって達成感に浸っていられるのもホンの一瞬で、オフシーズンらしきものは皆無! スポンサー活動・来季用レースカー製作準備・予算編成・部品の調達・新型エアロパーツ開発・イベント参加、そして来シーズンのホテル確保など、シーズン中とは違った「舞台裏の戦い」が11月前後から開幕直前まで続きます。
この「舞台裏の戦い」は一見地味な活動のようですが、どれかひとつでもまとまらないとシリーズに大きく影響しかねない要素を持ち、チームを最良の状態でシーズンインさせるためには非常に重要な「戦い」なのです。ドライバー、そしてスタッフ全員が不安なくレースに没頭できる環境を作るためにも、手抜きは許されないのです。
年間7~8回の白黒決着、そのうち十勝24時間レースでは40時間近い不眠不休の戦い、さらにオフシーズンでの作業・・・と、本当に体はキツイですが、それ以上にやりがいを感じる仕事だと思っています。
ここで掲載している内容は、ランエボマガジンVol.30にて詳細を掲載しています。 「もっと読みたい!」という人は、ぜひ本誌もチェックしてね! »
山田基裕
Yamada Motohiro
スーパー耐久レース オーリンズランサーチーム監督
オーリンズランサーチームを指揮し、2006年はSTクラス2のシリーズチャンピオンに輝く。チームのドライバーは「不動」と言われる中谷明彦選手と木下隆之選手。このふたりの有名ドライバー陣を巧みにコントロールするさまは見事というよりほかなく、レーシングチームの監督が天職なのでは?と思わせるほどの立ち回りぶりを発揮する。2007年も引き続き同チームにて参戦決定。