ランエボマガジンWEB

第2回（2011/6/22更新）

エボマガWEB限定コラム第２弾!!
ミッショントラブルによる屈辱のリタイアから完全復活を果たしたエボガール。今度こそと気合いを入れて臨んだ第２戦だが、またしてもトラブルが彼女を襲う……!!

リタイアで終わってしまった第１戦。次こそは試合の前に練習して、万全の体制で臨みたいと思っていたのですが、第１戦で壊れてしまったミッションが直ったのはなんと本番の前日！

またもや練習ができないまま試合に臨むことになってしまいました。またその日は気温がとても低く、４月だというのに雪がチラホラ。気温が低いせいでスピンするクルマが何台もいて、いつにも増して緊張する試合になりそう。唯一の救いは去年の全日本と同じコースだったことでした。

コースが同じといっても、クルマに慣れていないからあんまり期待はできない。でも一生懸命走ろう！　そんな思いで臨んだ１本目。気温が少しでも上がるように祈っていたけど、やはり上がらず路面温度も低いまま。覚悟を決めて第1コーナーへ進入、手応えとしては何とかなりそうだ。

クルマも思ったよりはちゃんと乗りこなせていて、あまり違和感はない。むしろエボ・より運転しやすい!?　去年乗っていたエボ・はほとんど改造していなかったけど、今乗っているエボ・は競技車両として完成しているから、運転しやく感じたのかもしれないな。

操作に対しクルマが素直に動いてくれて、私とこのエボ・はもしかしてすごく相性がいいんじゃないの～？　そんなことを考えながら最初のターンセクション。やっぱりターンはいつもドキドキしちゃう。心の中で「行けっ!!」と叫んでサイドを思いきって引く。心の中で叫んだのが良かったのか、本当に私が運転しているのかと疑うくらい小さくムダのないターンができた！　すごい、すごい！　このクルマすごい！

「これなら結構いいところまで行けるかもしれない！」と希望も持てる。このあとも順調に走り、ちょっとだけサイドを使うところもいい感じに決まって、最後のサイドを使うセクションへと向かいました。

この調子で行くぞ、とサイドを引いた瞬間、いちばん心配していたことが現実に！　路面が冷えているせいでリヤタイヤが想像以上にスライドしてしまい、その先にはけっこう高めの縁石があって、そこに突っ込んだらヤバい！と直感。

こんな状況は人生で初めてで、どうしたらいいかまったくわからず、瞬時に思い出したのは「エボはアクセルオフにしちゃいけない」という先輩の言葉だけでした。すごく怖かったけど、とにかくアクセルを緩めないようにし、クルマの体制を立て直そうとしましたが、カウンターをあてている時間がちょっと長すぎたみたい？　突然タイヤのグリップが回復し、クルマがいきなり逆方向へ振り返し、縁石に向かって一直線……!!

「ガンッ！」っていう痛々しい音とともにクルマが上下に揺れました。とりあえず自力でそこから抜け出したものの、どこをぶつけたのか分からずとても不安だったので、そのままパドックへ帰りました。クルマから降りて確認したところ、どうやらフロントパイプをちょっと擦っただけだったみたいで一安心です。

１本目から完走できなくてすごくくやしかったけど、走りを見ていた人達にはすごく褒められました。この調子でがんばろう！と思って気合を入れた２本目でしたが、スタート直前になっていきなりものすごく緊張してきてしまいました。すると頭の中は第１戦で壊れたミッションと、１本目のコースアウトを思い出し、不安でいっぱいになってしまいました。

さっきまではがんばろうと思って気合いを入れたのに、「また壊れたらどうしよう」というネガティブなことしか考えられなくなって、気持ちの切り替えをする間もなくそのままスタート。もちろんそんな気持ちでいい走りができるはずもなく失敗だらけ。２本目の走りはターンこそしっかりこなしましたが、１本目のようなキレのよさは発揮できず……。

なんとか完走はできたけど、気持ちよく走ることができずに、結果ももちろん最下位に。毎回着実にいい手応えをつかんできているんだけど、いつももう一歩たりないんだよね。

次の試合もこんな気持ちを引きずって走ってしまうのかなぁ……なんて新たな不安の種ができてしまったけど、やっぱりクルマの運転は楽しくできるようにならないとね！　次の試合までにはこの初めてのトラウマを克服して、ばっちり結果を残してやるぞ!!