奴田原文雄選手については、エボマガ読者にはもはや説明不要だろう。歴代ランエボを駆り、WRCから全日本まで活躍するプロラリードライバー。しかし、今年よりWRCにワンメイクタイヤ制が導入され、一時は参戦すら危ぶまれた。無事アルゼンチンで走る姿を目にして、安心したファンも多いだろう。
「今までボクは、『ADVAN』の看板を背負い、アドバンピアラリーチームのドライバーとしてPWRCに参戦してきました。今年からピレリタイヤのワンメイクとなったのですが、関係者みなさまのご尽力により、例年どおりアドバンピアラリーチームとして走ることになります」
奴田原選手にとってのPWRC初戦はアルゼンチン。ピレリを履いての初ラリーは、4位という結果だった。
「ピレリタイヤのデータがなくてね。ぶっつけ本番で走ったんです。そしたらもう、石のように硬いタイヤで、ハンドリングもダルいしグリップもしない。でも、それは当然。このタイヤはWRカーのものと同じなんです。WRカーのパワー、ハンドリングに合わせて作られたタイヤ。だからグループNに履かせると、うまくマッチングしない。どのチームも悩んでましたよ」
そんな奴田原選手に今年のライバルについて訪ねた。
「やはりPWRCは新井選手でしょうね。でもこれはボクだけでなく、ほかのPWRC選手も同様に新井選手のタイムをターゲットに据えてます」
ここで掲載している内容は、エボマガ紙面から一部内容を抜粋して掲載しています。「もっと読みたい!」というひとは、ぜひ本誌もチェックしてね! »
ラリードライバー
奴田原文雄
Nutahara Fumio
1963年12月20日生まれ。高知県高知市出身。1986年にラリーデビュー。1990年より全日本ラリーに参戦。1994年ADVANラリーチームに加入し、ランサーのステアリングを握る。1999年にプロラリードライバーとして独立。2002年から2006年までの間、5年連続で全日本ラリーチャンピオン。2004年からはPWRCにも参戦し、2006年はシリーズ2位。同年に日本人初のモンテカルロラリーグループNクラス優勝。